精子は毎日作られていますが、その製造過程で質が良いものやそうでないものというように、精子の一つひとつで品質に差が生じます。よい品質であればそれだけより早く妊娠に近づくことができます。
Reprokoでは、そのような精子の性質を踏まえ、品質を指標化し格付けを行なっております。
WHO(世界保健機関)が出展した最新の精液検査データ※1を基に、合計5段階評価(A~E)で算出しています。
🍀対象の検査項目
WHOが提唱する「1年以内にパートナーが自然妊娠した男性の精液所見」では、下記表のようにいくつかの項目について下限値が示されています。
項目 | 下限基準値 |
最新版(2021年開示版) | |
精液量* | 1.4ml |
精子濃度* | 1600万/ml |
総精子数* | 3900万個 |
正常形態率* | 4% |
生存率 | 54% |
運動率 | 42% |
前進運動率 | 30% |
Reprokoでは、日本国内で販売されている精液検査キットならびに専門医の見解の下、これらの中から特に重要な項目(*が付いた項目)に対して格付けを行なうように致しました。
🍀精液品質のグレードと評価
Reprokoでは、下記に示すように合計5段階評価(A~E)で算出しています。
Grade | 評価点数 | WHOとの比較 | 妊娠の可能性 |
A | 25.1~ | 非常に多い | 非常に高い |
B | 16.1~25.0 | 多い | 高い |
C | 7.0~16.0 | やや多い | 一般水準 |
D | 4.0~6.9 | 基準値相当 | ある |
E | ~3.9 | 未満 | 低い |
🍀あなたの精液品質を知る
精液検査結果がお手元にある場合は、今すぐあなたのグレードを見てみましょう。
精液量: | ml | |
精子濃度: | 万個/1ml | |
総精子数: | 万個 | |
正常形態率: | % |
【補足①単位について】
検査機関によって、単位の表現方法が異なる場合があります。以下の対比表を見ながら各項目の単位に直して入力してください。書類上の表記 | 単位変換後 | |
---|---|---|
12.34 [百万] | → | 1234 [万] |
12.34 [M] | → | 1234 [万] |
12.34 [x 106] | → | 1234 [万] |
【補足②その他】
- 「正常形態率 = 100% - 奇形率」です。
- 正常形態率に幅がある場合は最大値を記入してください。
例)"4%以上15%未満"の場合、[14.99]と入力してください。
🍀精子提供における精液品質の在り方
昨今、ブライダルチェックの一つに精液検査を実施する方が増えてきました。それにより、男性が自身の妊娠力を知るきっかけが生まれつつあります。
一方で、精子提供においては第三者からの提供という性質上、特にドニー側の負担軽減に繋がることから、より品質が高い精液がここ数年で好まれる傾向になってきました。
もちろん精液品質はあくまでもドナー選びの一つの指標に過ぎません。実際に、人柄や学歴など精液品質以外の部分でドナーを選ばれる方もいらっしゃいます。
しかしながら、精子提供という分野の知名度が上がるにつれ、数年前と比較し、精子ドナーとなる方も増えてきました。提供を受ける側から見た時に、精液検査を受けているかどうか?精液品質はどうか?という、今まではそれほど重要視されてこなかったこれらに対して必須条件に格上げされている事実もあります。
そのような提供市場の変遷を受け、Reprokoでは提供を受ける方が安心して臨めるよう、精子ドナーの皆様には1年に1回は精液検査を受けていただくことを推奨しています。
精子提供の認知度が年々上がるのと同時にそれに関する法整備も進む中、品質の可視化はますます重要視されていく流れになりそうです。
健全な精子提供市場の醸成に向け、ドナー様におかれましてはぜひこの機会に、ご自身の精液品質の開示および品質向上をご検討いただければ幸いです。